2006年 08月 06日
縷紅新草 |
今日は、田んぼには、異常なほどの蜻蛉が、西日を浴びて、きらきらと、・・・
こんな時、向こうから、着物を着た綺麗な女の人が歩いてきても、眩しくて、
どこの誰だか判別も出来ないだろう。・・・ そんなことを思っていたら、ふと思い出したのが、『縷紅新草』という物語。
あれあれ見たか、
あれ見たか。
二つ蜻蛉(とんぼ)が草の葉に、
かやつり草に宿をかり、
人目しのぶと思えども、
羽はうすものかくされぬ、
すきや明石(あかし)に緋(ひ)ぢりめん、
肌のしろさも浅ましや、
白い絹地の赤蜻蛉。
雪にもみじとあざむけど、
世間稲妻、目が光る。
あれあれ見たか、
あれ見たか。
「おじさん――その提灯(ちょうちん)……」
「ああ、提灯……」
こんな風に始まる物語です。
こんな時、向こうから、着物を着た綺麗な女の人が歩いてきても、眩しくて、
どこの誰だか判別も出来ないだろう。・・・ そんなことを思っていたら、ふと思い出したのが、『縷紅新草』という物語。
あれあれ見たか、
あれ見たか。
二つ蜻蛉(とんぼ)が草の葉に、
かやつり草に宿をかり、
人目しのぶと思えども、
羽はうすものかくされぬ、
すきや明石(あかし)に緋(ひ)ぢりめん、
肌のしろさも浅ましや、
白い絹地の赤蜻蛉。
雪にもみじとあざむけど、
世間稲妻、目が光る。
あれあれ見たか、
あれ見たか。
「おじさん――その提灯(ちょうちん)……」
「ああ、提灯……」
こんな風に始まる物語です。
by naraonara
| 2006-08-06 19:43
| 散歩
|
Comments(6)
Commented
by
sg-kotori at 2006-08-06 22:05
泉鏡花?
0
Commented
by
amie-21 at 2006-08-06 23:33
naraoさんの書いた記事で、ふと思い出したのが「百鬼夜行抄」。
淡々と織り成すストーリーと人物達が妙に怖かったですが・・。
コミックス、そろえるつもりがまだ3,4巻くらいしか買ってません。
良い記事と写真ですね。
淡々と織り成すストーリーと人物達が妙に怖かったですが・・。
コミックス、そろえるつもりがまだ3,4巻くらいしか買ってません。
良い記事と写真ですね。
Commented
by
naraonara at 2006-08-07 00:49
ことりさん、泉鏡花です。鏡花を読むと、小学校4年生くらいまでに映像として、記憶している風景がふとよみがえってくる時があって、それが好きなんです。
Commented
by
naraonara at 2006-08-07 00:59
amie-21さん、「百鬼夜行抄」面白いですね。いくつか抜けてますが、ほとんどの巻、あります。畠中恵という人の小説もちょっと似た感じで面白いですよ。そんな風に褒められると嬉しいです。
Commented
by
momogumi5255 at 2006-08-07 09:59
鏡花の文章の挿絵がまた素敵なんですよね。
じっくりと読んでみたくなりました。
じっくりと読んでみたくなりました。
Commented
by
naraonara at 2006-08-07 17:37
桃組さん、まだまだ暑い夏ですが、そこかしこに秋の気配も、・・・ そんな時の鏡花物はなかなか乙だと思います。