クビアカツヤカミキリ |
クビアカツヤカミキリ (Aromia bungii)は、体長2~4センチメートルほどの大きさで、体全体が光沢のある黒色をしており、赤色の背中が特徴です。赤い背中にはとげ状の"こぶ"を一対もち、触角は黒色で体長と同じか若干長くなっています。その幼虫が桜、梅、柿、桃、ポプラなどの樹木に寄生して弱らせ、枯らしてしまいます。成虫は6月ごろに出現し、交尾や産卵を行ないます。卵は約10日で孵化し、生まれた幼虫は木の幹を食べながら、2、3年で成虫になります。
日本では2012年に愛知県で初めて生息が確認されたクビアカツヤカミキリですが、近年生息地が拡大し、2015年は様々な場所で発見されています。
次のピークは2018年でしょうが、今年、一匹でも、2~3年後は拡大確定。花見の名所や果樹園の木が枯れたり弱ったりするおそれがあるため自治体等が注意を呼びかけています。南方系の昆虫と違い、愛知県から南北に広がっていることから、全国規模に被害が広がることは確実。分かりやすい外見ですので、見つけたら、最寄りの市町村役場に連絡して下さい。はあ?という対応の自治体もあるでしょうが、大らかな気持ちで対応して下さい。果物産地の都道府県市町村は生産者が敏感だと思われるので大丈夫と思われますが、桜、梅の名所だけを抱える市町村は多分能天気なので、ここは虫マニアが市民権を得られるチャンスです。